日向 紡
高校を中退し、色々な職業を転々としながら文章を書き続ける。
現在、駆け出しフリーライターとして修行中。

タイトルの通り、私はたばこを吸う女だ。
誰になんと言われようと、たばこ税が上がろうとそれは変わらない。

私が何故たばこを吸い始めたのか、それを短い言葉で表現するならば
「好奇心と憧れ」である。
好奇心という言葉からは容易に想像できるだろうから、憧れの方について説明しよう。
それはたばこの似合う、自分らしく自由に生きる、強い女性たちへの憧れである。
男の中でも埋もれることなく、自分の力を十分に発揮する。そんな女性に近づくために、
私はたばこを吸い始めたのだ。

今、私は発展途上である。
そして愛煙家に対してシビアな今、私は品性を失わずに
たばこと付き合って行こうと考えている。

そんな私だが、少し前に付き合っていた男に、こう言われたことがある。

「たばこを吸う女は嫌いだ」

それを聞いた時、彼に対して燃え上がっていた気持ちが、サーっと冷めてしまった。
そして私は、その日家に帰ってからも、この言葉について考えていた。

健康を気遣ってだろうか、それならば『身体に悪いからやめてほしい』と言う筈だ。
匂いが嫌だからだろうか、いや、彼は女に限って嫌だと言ったのだ。

彼もたばこを吸う人だった。
嫌煙家であったり、そこまで行かなくとも、自分は吸わないという人であれば
彼が言うことも理解できるのだが、彼はどちらかと言うと愛煙家であった。
いや、確か彼はたばこを吸い始めたばかりで、愛煙家というには浅いかもしれない。
それでも、彼は好んで煙草を吸う人なのである。
それなのに何故、私がたばこを吸う事が嫌なのか。

可能性はいろいろ想像できる。
しかしそれは、どれも私を納得させる様な理由ではなかった。
「器の小さい男」とまで思ったくらいで、私はその後、すぐにその男と別れた。

そして今日まで、たばこをやめずにいるわけだが
あの男と別れた後も、飲みに行った先や、アルバイト先などで会う男性に
ちょくちょく注意される事が多かった。

「たばこなんてやめなよ」
「百害あって一利なしだよ」
「たばこを吸う女なんて――」

私が年若いという事もあるかもしれない。
それでも、こんな言葉は私にとって、とても薄っぺらに聞こえるのだ。
身体に悪いと言われても、私はそれを承知して吸っているのだし
たばこが男だけのものだとも思わない。

「たばこを吸うような女はロクでもない」というような
ステレオタイプな見方しか出来ない男なんて、こっちから願い下げである。

一番イラついた言葉はこれ「そんなんじゃモテないよ」

全ての女は、男にモテるために何かをやっているとでも言いたげな言葉だ。
おしゃれをするのも、たばこをやめるのも
お料理を趣味にするのも、すべてそうだと言いたげである。
もちろん、男にモテることを生き甲斐にしている人も中にはいるだろう。

しかし、私は違うのだ。
男にモテなくとも、自分が「かっこいい」と思った生き方をしようと
ただ必死なだけなのである。

全国のたばこを吸う女性諸君よ、こんな言葉に負けずに、喫煙生活を謳歌しようではないか。

安く見られるくらいなら、偉そうで生意気と言われる方が、私はいいのではないかと思う。